老舗の挑戦。「豊洲千客万来」出店を促した築地への熱い想い
- 健史 永尾
- 5月16日
- 読了時間: 2分
更新日:7月1日
━━「千客万来」への出店を決意された経緯について、どのような想いがあったのか、背景をお聞かせいただけますか。

伊藤:「千客万来」は豊洲市場本体施設と連携することで、築地特有の賑わいを継承・発展させつつ、 豊洲ならではの活気や賑わいを⽣み出すために作られた大規模商業施設です。施設の計画が立ち上がったときから、築地を代表する老舗の1つとして出店のオファーを頂いていました。
出店のオファーを頂いた段階では、正直、かなり迷いがありました。初代から今に至るまで築地で商売をしてきて、築地と共に人生を歩んできた者としては、市場の盛り上げに貢献したいという思いは強くありました。また、創業から100年という節目を迎えたこともあり、代々受け継いできた玉子焼の派生として素材の味を活かしたスイーツの提供等、新たなスタイルに挑戦してみたいという考えもありました。
とはいえ、スイーツは未知の領域ですし、つきじ丸武の名を冠する以上、納得がいかないものは絶対に出したくありませんでした。長年積み上げてきた「丸武の味」に対するお客様の信頼や期待にお応えできるような商品を提供できるのか。色々な側面から慎重に検討し、一時期はテナント出店を諦める方向で考えていたものの、最終的には「人生をともにしてきた築地を応援したい」「老舗だからこそ挑戦すべき」という想いから、出店を決意しました。「豊洲千客万来」のオープンが4ヶ月後に迫った2023年10月のことでした。
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